即書評

人類と気候の10万年史の感想:地球温暖化は良いこと?

【人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか】(以下、人類と気候の10万年史)は2017/2/15発売の中川毅さんの著書です。

人類と気候の10万年史の感想・ポイント

アマゾンでのレビューが圧倒的に良かったので手に取りました。

地球が正常な状態とは?

少なくとも、何か「正常」と表現されるような定常状態が背景にあって、そこからときどき逸脱するといったパターンには見えない。とにかく、たえず変化し続けているのである。

人類と気候の10万年史より

億年単位の気候変動のグラフを見ながら、書かれている一文です。

億年単位で見ると、気温の上下の変動幅は10℃前後で、現代は寒冷な時代です。
地球温暖化がどうのこうのと言われていますが、億年単位で見ると寒冷なんですね。

80万年単位で見ると温暖

現代と同等あるいはそれより暖かい時代は、全体の中の1割ほどしかない。残りの9割はすべて「氷期」である。これは重要な認識なのであえて強調するが、数十万年のスケールで見た場合、「正常」な状態とは氷期のことであり、現代のような温暖な時代は、氷期と氷期の間に挟まっている例外的な時代に過ぎない。

人類と気候の10万年史より

とは言うものの、もう少し短い期間(80万年単位)で見ると、現代は温暖な時代になります。
やっぱり温暖化してる??

地球温暖化は良いこと?

産業革命の後、人間が化石燃料を大量に使用するようになったことで、大気中の二酸化炭素が増加しているらしいことは大半の研究者が認識していた。だがラジマン教授の主張は、人間が気候を左右するようになった歴史は、100年前ではなく8000年前にさかのぼるということを意味していた。もし私たちが、温室効果ガスの放出によって「とっくに来ていた」はずの氷期を回避しているのだとしたら、温暖化をめぐる善悪の議論は根底から揺らいでしまう。私たちは自然にやってくる氷期の地球で暮らしたいのか、それとも人為的に暖かく保たれた気候の中で暮らしたいのか。これはもはや、哲学の問題であって科学の問題ではない。

人類と気候の10万年史より

「温暖化は悪だ!!」
と主張する人は多い気がしますが、温暖化していなければ、今頃地球はめちゃめちゃ寒い状態だったかもしれないと言うことです。
しかも、車とか化石燃料以前に温暖化は始まっていたんですね。

季節による気温の決まり方

日本のような中緯度地域では、夏には強い太陽が照りつけ、冬には弱い日差しが柔らかく降り注ぐ。つまり熱のほとんどは夏に蓄えられ、地面や空気はそこから冬に向けて「冷めて」ゆく。冬の太陽の影響は相対的に小さい。言い換えるなら、夏の温度は夏の太陽の明るさによって決まるが、冬の温度は冬の日差しによってはそれほど左右されず、むしろその地域が持っている熱の「保持力」が決定している。保持力はその地域に固有の量なので、太陽の動きや気候などには左右されない。

人類と気候の10万年史より

「へー」
と思ったので引用します。
ただ、夏の気温が高いと冬の気温も高いと言う単純な話ではないのでご注意を。
むしろ夏が暑いと冬は寒いという方がよく聞きますよね。

植物・生物も入れ替わる

グラフの一番左、今からおよそ15万年前頃には、水月湖の周辺にスギはまったく生えていなかった。それが13万年前頃から急増して、12万〜11万年前頃にピークに達する。最盛期にはスギの花粉が全体の80%に達するが、これは人間がさかんにスギを植林している現在の水準よりもまだ多い。言い換えるなら、スギ林が多く見られる現在の景観を、戦後の無計画な植林が産み出した不自然なものだとする主張は必ずしも正しくない。現在でも屋久島や佐渡島など、人間活動が希薄で水分条件に恵まれた地域には、スギを中心とする原生林が残っている。当時の水月湖のまわりにも、おそらくそのような森が広がっていたのだろう。

人類と気候の10万年史より

「自然な森を残せ!」
「在来種を守れ!」
って意見がありますが、自然って絶えず入れ替わってるんですよ。って見方もできます。

これも科学の問題ではなく哲学の問題のような気がします。

人類と気候の10万年史の感想まとめ

私は最近、外来種に関する書籍を多く読んでいましたが、もう少し長いスパンで自然や地球を見てみたいと思ってました。

その思いを満たしてくれる書籍でした。
やはり、自然は壮大で面白いです。

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