『旅する缶コーヒー』(マキヒロチ著)は、2014/1/9発売の漫画です。
タイトルに缶コーヒーと入っていることからわかる通り、「缶コーヒー」をテーマにしたオムニバス短編集です。
缶コーヒーをテーマにした11話が掲載されており、それにプラスして間違い電話(前編・後編)というお話も掲載されています。(間違い電話は缶コーヒー関係なし)
個人的には間違い電話が一番好きです。(缶コーヒー関係ないのに・・・)
でも普通に考えて間違い電話ってこわくない?
「個人的には間違い電話が一番好き」
と言った後になんなんですが、読んだ後に冷静に考えると
「じじいの間違いやん?これマジに起こったらキモいだけやん?」
とふと、思ってしまったんですよ。
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以前勤めていた会社の上司の携帯に謎の男から間違い電話がかかってきたことを思い出しました。
謎の男:「◯◯ちゃんー!元気ー??」
上司:「◯◯ちゃん?は?違うけど」
謎の男:「あ?お前、まさか◯◯ちゃんの彼氏か?」
上司:「は?違うけど」
謎の男:「◯◯ちゃん、出せーー!!」
上司:「は?違うけど、さいなら」
謎の男:「いや、俺はわかってんねん。お前、彼氏やろ?◯◯ちゃん出してや?」
上司:「ちょww、お前、大丈夫かww」
みたいなやりとりが30分くらい続いてた。
で、最終的に
「住所と名前教えろ今から行くから。◯◯ちゃんとではなく警察とな」
という上司のパンチラインにより、諦めた謎の男でした。
普通に上司は不安そうでしたし、ポジティブな感情を抱いているようには見えませんでした。
また、私は電話をかける部署にいたことがあります。
一日に数十件の電話をかけますが、たまに間違えることもあるんですよね。
間違い電話をかけられた相手って、だいたい、最初は不安そうなんですよね。
で、私からの電話が間違いとわかった瞬間に全員がちょっと
「ホッと」
した瞬間を見せます。
その後の態度は、大体が
「間違いか。さいなら」
みたいな感じなんですけど、私が弱い立場だとわかった瞬間キレ出すやつがいるんですよね。
「あ、絶対に店員とかに偉そうにするタイプやこいつ」
と思い、無心で聴くんですが。(「あ、絶対に店員とかに偉そうにするタイプやこいつ」と、思ってる時点で無心ではないけど・・・)
で、何が言いたいかと言うと、間違い電話なんて気分の良いものだったり、美談になるわけないやん!!
ってこと・・・・
「いや、これはええ話や!普通にうるっときてたやん!!!!」
素直に感動したことを感動したまま生活できる人間になりたい・・・・
つーか、缶コーヒーでなくてもよくない?
素直に感動したことを感動したまま生活できる人間になりたい・・・・
とか言った後になんなんですが、
「缶コーヒー出てこなくてもよくね??」
「缶コーヒーじゃなくてもよくね?」
「缶コーヒー無理やり出してるくね?」
と思うことも何度かありました。
でも、読了後はいい気分やん!!!!!
涙が出るほどじゃないけど、なんか感動しているやん!!
なんか、ほっこりした気持ちになってるなん!!
そんでええやん!!!
あぁ、素直に感動したことを感動したまま生活できる人間になりたい・・・・
全体の流れ
と、取り乱してしまいました。。。すみません。
本作は、舞台となる町が全国各地に散らばっています。
- 第1話:広島・尾道
- 第2話:京都・中京区
- 第3話:東京・中目黒
- 第4話:長野・八ヶ岳
- 第5話:イギリス・ロンドン
- 第6話:茨城・古河
- 第7話:東京・銀座
- 第8話:東京・調布
- 第9話:東京・杉並
- 第10話:東京・初台
- 第11話:新潟・小千谷
第1話の主人公は、12年の東京生活に終止符を打って地元に戻ってきた元グラビアアイドルのお話です。
実はオムニバス短編集を読むのは、はじめてです。
私が今まで読んでいた多くの漫画は冒険に出たり、地球に銀河ギリギリぶっちぎりのスゲーヤツが攻めて来たり、ヤンキーが隣の高校のやつと揉めたりするやつでした。
オムニバス短編集をはじめて読んだ感想は、
「すぐオチがあっていいよね」
「そろそろ、オチくる感いいよね」
って感じです。
「こういうオチやろ?んん?」
って思いながら読むのが楽しかったです。
で、自分の予想が当たったら
「ほらな!」
って感じで嬉しいし、
外れたら
「そうきたか!」
って感じで嬉しいです。
そう、どっちでも嬉しいんです。
時間の流れについて考える機会になった
死んだり、死んでたりみたいなお話もありました。(どんな説明やねん)
また、旬をすぎて引退したグラビアアイドル、昔好きだった人、子供が大人になったりとかの話もあります。
時間の流れを感じるお話が多かったように思えます。
そこで時間の流れについて考えるようになりました。
「自分も老い、いつかは死んで行く・・・・」
と言う当たり前のことを再確認しました。
一日一日、今を大切に生きていこうと思いました。
合掌
注:『旅する缶コーヒー』は宗教のお話は出て来ません
『旅する缶コーヒー』(マキヒロチ著)の感想まとめ
あとがきに、著者のコーヒーのイメージが書かれています。
そのイメージは、
中学生の時に通っていた塾の講師がコーヒーをよく飲んでいて、近くで教えてくれる時のコーヒーの甘ったるい、口臭の匂いからコーヒーの匂いはおっさんの匂いのイメージ。
コーヒーはネガティブなイメージだったが、飲んでみると意外と美味しい。
みたいな感じです。
そういえば、私も昔はあまり缶コーヒーを飲みませんでした。(ここ数年はほぼ毎日飲んでいる・・・・)
その理由は著者と似ています。
「タバコ+コーヒーやってるヤツの口臭クセー!コーヒーもタバコもやりたくねー」
って感じで控えていた頃の記憶を思い出しました。
今はそこまでネガティブなイメージはありませんが、今日から控えようと思います。(この記事はブラックコーヒーを飲みながら書いてますが・・)
ま、『旅する缶コーヒー』を読んでいる時間は楽しい時間でした。(記事を無理やり締めてる感ハンパない!)
今後もこう言うお話を積極的に読んでいきたいので、おすすめの1巻完結の漫画があれば教えて欲しいです。