【外来生物ずかん (見る知る考えるずかん) 】は2016/11/20発売の五箇公一さん(監修),ネイチャー&サイエンス(編集)の書籍です。
外来生物ずかんの感想・ポイント
「ずかん」という文字がひらがなであるところからもわかる通り、かなり子供向けな図鑑でした。
超子供向けの図鑑の内容を大人がわからないわけがありません。
外来生物の入門書として良いと思います。
養殖(外来種)+えさ(外来種)=カオスの元
ウシガエルを養殖していた時代に、ウシガエルのエサにしようと考えて持ちこまれたのがアメリカザリガニ。
今ではウシガエルと共に、全国の水辺にひろがってしまいました。外来生物ずかんより
食う方も食われる方も外来種で、どっちも広がってしまうと、食う方を減らすと食われる方が増える。
食われる方が増えると、食われていた方が食っている(在来種)が減る。
わけわからんくなってきた‥
それまで、アメリカザリガニを食べていた外来生物を取り除いた結果、天敵が少なくなり、泥の中で生き残ったアメリカザリガニが、天敵がいなくなった環境で爆発的に増えるのです。
外来生物ずかんより
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突然変異の恐怖
イチイヅタは世界中の海に生える海藻で、日本でも南の海に生える在来植物ですが、外国では大きな問題になっています。
栽培していたイチイヅタがなんらかの原因で変異したのです。変異したイチイヅタは巨大化し、低い水温に強くなり、深い海にも生えるようになりました。
さらに毒性が強くなり、ほかの生きものに食べられることがなくなって爆発的に増えました。外来生物ずかんより
突然変異についてはどこまで人間に罪があるのかはわかりませんが、怖いですよね。
この突然変異イチイヅタは地中海でほかの海藻を大量に枯らしてしまったので「キラー海藻」と呼ばれています。
このことについては、【外来種は本当に悪者か?】でも触れられています。
興味のある方はぜひご覧ください。
イチイズタはそのまま放置されたが、5年間は成長しなかった。ところが、1989年、急に大繁殖を始める。
〜中略〜
このままでは、何百種という魚が産卵したり、食べ物を見つけたりする海中植物の豊かな群落が死にたえてしまう。そのうえイチイズタは突然変異を起こして通常の2倍の大きさにまで成長し、魚やウニなどを殺すコーレルペニンという毒をたくさん生成するようになった。外来種は本当に悪者か?より
外来生物ずかんの感想まとめ
子供の頃は、ウシガエルなんてそこら辺で鳴いているので日本の在来種かと思っていました。
また、アメリカザリガニも名前にアメリカと入っていなかったら在来種と勘違いするほど至るところにいます。
近所に魚釣りに行けば、釣れるのはブルーギル、ブラックバス‥
カオスです。。